初めまして。那覇市の当山美容形成外科で働いている形成外科医の宮國です。今回は「年齢とともに変化する見た目や心のゆらぎ」について、日々の診療で感じていることを書かせていただきます。私は患者さまと向き合ううちに、年齢を重ねることが少し楽しみになってきました。今日は、そんなお話です。■「なんか最近、疲れて見えるんだけど…?」問題私自身、30代に入ってから鏡を見るたび「ん?」と感じる日が増えました。こめかみや頬の下が少し窪んで見えて、クマも以前より濃く見える……。同じように感じた経験のある方も、多いのではないでしょうか。実際、クリニックにも「怒ってないのに“怒ってる?”って聞かれるんです」「鏡を見るたび、“ああ疲れてるな…”と落ち込んでしまって」というご相談が増えてきます。医学的に見れば、ホルモンバランスの変化によって骨や脂肪のボリュームがゆっくり減り、例えるなら “大福の餡が少し減って皮が余ってくる” ような変化が起き始めます。さらに、長年の紫外線や強すぎるスキンケアの影響が表面化し、影やくすみとして現れることもあります。すると焦りがピークに達して——・短期間で体重を落とす無茶なダイエットで、さらに頬がこける・「これが良いらしい!」と美容液を重ねすぎて肌が混乱する・SNSの美容動画を深夜まで見続けて、翌朝ぐったりそんな “セルフ美容迷子” に陥ることも珍しくありません。私も、何度か迷子になった一人です。でも、「鏡を見るのがつらいな」という気持ちは、実は大事なサイン。忙しさで後回しにしていた自分を、ようやく観察できている証拠でもあります。焦りすぎず、ケアの棚卸しをするタイミングなのかもしれません。■ゆらぎは「不具合」ではなく、「再起動」のサイン「もうこの年齢から何しても無駄ですよね」そんな言葉も、患者さまからよく聞きます40〜50代はホルモンバランスがゆらぎやすく、輪郭がぼんやりしたり、急に肌が乾燥したり、気分がふっと沈んだり……。こうした変化は“老化”というより、むしろ自然なリズムのひとつです。体の細胞は、実感しにくくても日々入れ替わっています。だからこそ、スキンケアや生活習慣の “ちょっとした癖” が、見た目に大きく影響します当院では、スキンケアと生活習慣を丁寧に伺うことを大切にしています。身体は積み重ねで変化するので、悩みの原因が意外なところに潜んでいることも多いからです。実は私自身も、入職時に院長から「UVケア不足」と「無意識に顔を触るクセ」を指摘されました。さらに、今の職場に来てからは栄養バランスの良い昼食をいただくようになり、“なんとなく不調” がみるみる減っていきました。そのおかげで、食生活も改めて見直すようになりました。スキンケアと生活習慣を整えた結果、数か月で「肌、きれいですね」と言われることが一気に増えました。美容本を読むのも好きですが、タレントさんの美容本でも、最初の数ページはたいてい「顔の触り方」や「食事」の話。やはり、毎日の積み重ねこそが見た目をつくるのだと実感します。■三代続く美容外科で出会う、「年齢を重ねても楽しそう」な人たち当山美容形成外科は、世界的にも珍しい“三代続く美容外科”。今年で創業73年です。そのため、患者さまも親子三代で通われる方が多く、80代・90代の方も普通にいらっしゃいます。そして驚くのが、その元気さ。お孫さんの運転でお友達同士が来院し、施術が終わると、「じゃあこのまま那覇でランチね〜」と笑顔で出かけていかれます。さらに圧倒されるのが、この年代の “好奇心” の強さです。本当に止まりません。「先生、新しいレーザーどう思う?」「再生医療って、私でもいける?」「この美容液、使い始めたら娘も欲しいってよ〜」こんな会話は日常茶飯事です。もちろん施術リスクも丁寧にお伝えしますが、ある80代の方には、「先生! この年になったら、もう怖いものなんかないのよー!」と明るく笑い飛ばされ、思わず私もつられて笑ってしまいました。また、自分の “かわいいところ” をよく知っている方も多くいらっしゃいます。目じりの皺をとるか迷っていた70代の患者さまに「でも、笑うと出てくるこのシワ、かわいいですよね…」とお伝えすると、「そうなのよ! よく言われるの。孫にも好評なの」と笑顔で話してくださり、シワ取りではなく美肌治療に切り替えたこともあります。年齢を重ねても、自分の好きなところを覚えていて、大切にしている。その姿に触れるたび、私自身も「確かに昔より顔のボリュームは減ったけど、二重がくっきりしてきたな」「さんざん悩んだ大人ニキビ、出にくくなってきたな」と、変化を前向きに受け止められるようになりました。■鏡を見て「あれ?」と思ったら、自分を大切にしなおすきっかけに更年期前後は、たしかに心も体も揺らぎやすい時期です。でも同時に、“これからの自分” を整え始める絶好のタイミングでもあります。年齢を重ねることは、“終わり” ではなく “続き”。これから先、どんな自分で人生を進んでいきたいか。鏡の中のその顔には、まだまだ続きが描けます。どうか、自分のペースで考えてみてください。(もし迷子になりそうでしたら、いつでも相談に来てくださいね!)